トーチバーナーで「とんぼ玉」を作る楽しさ

2015-09-10

赤とんぼが行き交う季節。日本は実りの秋を迎えます。
童謡「とんぼのめがね」ではないけれど、とんぼの複眼は赤青緑にきらめいて、宝石かと見間違うほど本当に神秘的です。


この大自然の奇跡が生み出した素敵な色彩。
これを連想させる美しいガラス玉があるのを知っていますか?
その名も「とんぼ玉」です。

とんぼ玉の歴史は、遥か太古の時代にまで遡ります。
日本では、古墳時代の出土品や正倉院からも、とんぼ玉と思われるものが見つかっています。


とんぼ玉とは、穴の開いたビーズ玉のことです。
ガラスを熱し溶かして作っていきます。
本物の「とんぼのめがね」と同様に、とんぼ玉も千差万別。
決して同じものを作ることができません。
そのため、昔から、希少価値のあるものとして、世界中で、お守りや呪術の道具、アクセサリーや副葬品などに用いられ、時の権力者たちを虜にしてきたと言われています。

そんな魅力あふれるとんぼ玉。
江戸時代以前は、当然、特別な技術を持つ人々のみが作ることのできる貴重なものでした。
ところが、時代は流れ、現代。
実は、トーチバーナーと小容器プロパンガスがあれば、私たちも趣味で「とんぼ玉アート」を楽しむことができるようになったのです。


トーチバーナーの炎に、あるときは翻弄され、あるときは意志を持っているかのように形を変えていくガラス。
世界でたった一つのとんぼ玉に映しだされた模様は、あなた自身の偽りなき、人格、精神、人生…といった「魂の色」を描き出しているのかもしれませんね。
トーチバーナーで簡単にできるとんぼ玉。
あなたの「とんぼのめがね」は、何色の空を飛び、どんな未来を教えてくれることでしょう。