日本BBQ協会 下城会長にお聞きしました。

2015-09-30

2015年9月8日(火) 11時~
近い未来のBBQのあり方を知りたくて、【日本BBQ協会 下城会長】にインタビューをして参りました。
【文責 プロパンKAZU】


昨日まで湘南BBQ協会にて、BBQインストラクター検定イベントをされていたとのことで、お疲れのところありがとうございます。

Q まず、日本BBQ協会の目指していることについて、ご説明頂いてもよろしいでしょうか?

A はい、実は私どもは二面性を持っていまして、バーベキューファンデーション株式会社という会社にて法人会員を募りビジネス性の強いところを担当し、日本BBQ協会では一般のBBQに対する情報提供を行っています。ともに、BBQにかかわる「人」「場」「食材」の育成・開発を行い、日本にも本物のBBQ文化を根付かせたいと考えているわけです。

その為に、BBQインストラクター検定、BBQビジネスセミナー、スマートBBQ講習など行っています。

「スマートBBQ」とは、日本BBQ協会が提唱している新しいコンセプトなのですけど、自分に、相手(ゲスト)に、環境にやさしいBBQということです。
やさしい=楽(らく)をすると読み替えて貰えると分かり易いと思うのですが、せっかくBBQするなら「楽(らく)して」「愉しく」しましょうよってことなのです。

日本の場合、どうしても「BBQはシンドイ」ってイメージが強いじゃないですか。BBQをする場所の整備がなされていなかったり、火をおこし、後片付けとか大変だったりしますから。

例えば、プロパンガスを使用した「BBQグリル」などは、火をおこし、火消しに時間もかからず、ジューシーなお肉が食べられますよね。これは、「楽する」にフィットしています。


Q 協会のホームページを見ると、「大人のBBQ」とありますが、これはどのようなものなのでしょう?

A 一言で言うと、パーティースタイルのBBQですね。食事の提供じゃなく、演出されたBBQ。もう少しフォーマルにしようよってことなんです。日本のBBQは外で焼き肉を食べるイメージしかない。パーティーである為には、ドレスコードがあるのです。服装は相手(メンバー)の為の服装。ラフなジャージとかありえない世界です。日本ではガーデン結婚式などがそれに近いですね。こういうBBQもあるんだってことを認知して貰いたいです。ちゃんとしたパーティー形式のBBQ。

Q 米国と日本のBBQ文化の違いについてご説明頂いてもよろしいですか?

A 例えば、米国では「BBQソースコンテスト」なるものが年間1000近く開催されてまして、これは文字通り味付けソースを競うものなのですが、地域で、家庭によっても味が違ってきます。秘伝のレシピとでも申しましょうか。
「ラブ」と「ソース」の二つをつけて味を作るものなのですが、実は1兆円産業と大きな市場だったりして、コンテストの行方が食品産業に対して大きなインパクトがあったりします。


Q 先ほど、BBQグリルのお話が出ましたが、それについて少しご説明頂いてもよろしいですか?

A BBQグリルの定義は、カバーがついてるアメリカンスタイルで、いろんな料理ができる多様な器具。火力が安定しない直火ではなく、「遠赤外線」による一定の熱で、中まで温度を浸透させることができます。中までキチンと焼けるから安全ですし、表面を硬くしすぎずジューシーな感じに仕上げることができます。本場のBBQは大きいお肉を焼く技術とも言えますね。これは薄切りの焼肉とは違います。



最近、塊肉を焼いて食べさせてくれるお店も増えてきましたが、それは日本人も霜降り肉から、肉本来の味を楽しめる「赤身肉」の美味しさをようやく知り始めた、肉に対して成熟してきたなあと感じています。

Q 今後、日本におけるBBQ文化はどう進んでいくと思われますか?

A 最近は銀座のど真ん中でBBQ場ができたり、楽に愉しくBBQが楽しめるインフラが増えてきています。間違いなく、皆で愉しむBBQといったモノが増えていきますよ。


下城様、分かり易いご説明ありがとうございました。